大谷石地下採掘場跡。写真は長時間露光したもので、実際の坑内はもっと暗い。
降りると足元にはうっすらと水も流れているので注意しよう。
旅の二日目、私たちはB4 2.0スペックBを走らせて東北道を北上し、宇都宮市大谷町に向かった。石灰鉱山の迫力に圧倒され、大谷町にある大谷石の採掘場を見てみたくなったからだ。
SIーDRIVEをIモードにしておくと、一般道を走っていても平均燃費はぐんと良くなる。栃木I.Cから高速道路に入り、追い越し時にはS#を使用。S#を使えばここ一番という場面でしっかりと加速してくれるので、実に頼もしい。このままB4を操ってどこまでも東北道を北上して行きたくなる気持ちを抑え、宇都宮I.Cで降りて『大谷資料館』をめざす。
宇都宮の市内を走っていると、少し緑がかったクリーム色の大谷石を使った塀や大谷石でできた蔵や建物を多く目にする。さすがに採掘場が近いだけあって、需要も多いのだろう。大谷石の蔵なんて、なんと贅沢なと思っていたのが、車窓にいくつも同じような蔵や建物を見ているうちに、それが普通に感じられてくる。「大谷」と記された交差点を曲がると、付近には大谷石と同じ色をした岩肌の崖が目に付くようになる。実はそれは大谷石そのもので、いよいよその採掘現場に近づいたのだ。案内に導かれて大谷石の間を走りながらたどり着いた資料館は採掘場の中に埋もれるようにしてあった。駐車場には、表面に手掘り時代のツルハシ跡が残る大谷石がどんと聳え立つ。
資料館の地下には、2万平方メートルの採掘場跡があり、見学ルートが設けられている。暗い階段を降りていくと空気がひんやりとしてくる。温度計を見ると12℃となっていた。坑内の平均気温は8℃というから、これでも暑い部類に属すのだろう。足音や声音が広い坑内に響きわたる。天井までの高さは30メートルほどありそうだ。ところどころに地上に通ずる縦孔が穿たれており、そこからわずかな光が漏れ落ちてくる。
壁面に刻まれた無数の手掘り跡の筋を見ていると、これだけの広大な空間を手で掘りぬいた人々の息遣いが聞こえてきそうだ。私たちは、今も昔も、こうやって大地を掘り続け、そこから得られた地球の資源によって文明を築いてきたのだと、改めて実感した。