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TECHNOLOGY STORY

[新世代BOXERエンジン 篇]水平対向エンジン、そしてSUBARUの未来をつくった男たち

[挑戦の軌跡]~ボクサーエンジンの“宿命”に立ち向かったエンジニアたち

 機械工学を専攻していた堀智宣が富士重工業を就職先に選んだ背景には、他のメーカーがやっていない、特徴のあるエンジンを手掛けてみたいという思いがあった。
「当時は、ワゴンで280psの馬力を持つレガシィが一世を風靡していた頃で、そんなわくわくするようなクルマを造るメーカーに就職して、他ではやっていない独特なエンジンの開発に携わり、楽しいことをやってみたいなと思いました」
 SUBARUに就職し、希望通りにスバル技術本部エンジン設計部に配属された堀が最初に手掛けたのは、レガシィに搭載する6気筒エンジンの開発であった。
 「一般の縦置き型やV型に比べて、水平対向エンジンというのは複雑な機構を持ったエンジンだ」というのがその時に堀が感じたことであった。

ボクサーエンジン

 その2年後、堀は開発中のエンジンを自ら組み立て、性能を評価する実験の仕事に携わる。そのときの経験によって堀には、水平対向エンジンのメリットと、デメリットが見えてきた。
 「一番のメリットは、回転がスムーズに吹きあがることです。また、構造的にも短い全長の中でクランク軸の剛性を高めることができ、回転バランスを高めるためのバランスシャフトも不要だし、クランクそのものも軽くすることができます。その反面、デメリットとしてはエンジン房内のレイアウトの制約が大きいと思いました。特に横方向と縦方向。構造上、どうしてもエンジンの上にインテークマニホールドを配置し、下にエキゾーストマニホールドを配置しなければならず、そのスペースをいかに確保するのかが水平対向エンジンのポイントになるだろうと感じました」

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