2009年5月に発表された5代目レガシィに、SUBARUが新たに開発したトランスミッション『リニアトロニック』が搭載された。これは、新たなトランスミッションではあったが、その背景にはSUBARUが世界に先駆けて量産開発した「CVT(Continuously Variable Transmission)」の、四半世紀にわたる地道な技術開発の積み重ねがあった。ここでは、その長きにわたるパイオニアとしての歩みを紹介しよう。
 SUBARUにかぎらず自動車を運転するときは必ずトランスミッションを操作しなければならない。日本語では「変速機」と表記される機構だ。エンジンの回転数やクルマの速度に応じて、変速比を切り替えて、エンジンが発生する力すなわちトルクを効率的にタイヤに伝達する機構である。
 このトランスミッションには、ふたつのタイプがある。マニュアル・トランスミッションとオートマチック・トランスミッションである。マニュアル・トランスミッションでは、変速比を切り替える際に、ドライバーがクラッチ・ペダルを踏んで、シフト・レバーを操作する必要がある。オートマチック・トランスミッションは文字通り自動的に変速比を切り替える機構だ。クラッチ・ペダルがなく、シフト・レバーもない。そのかわりにドライバーはセレクト・レバーを操作する。
リニアトロニックCVT  そのオートマチック・トランスミッションには2つの種類がある。たとえばSUBARUのレガシィ・シリーズには、「リニアトロニック」と「E-5AT」が搭載されている。「E-5AT」は複数のギヤを組み合わせた5速トランスミッションを自動化したものだ。ギヤの組み合わせを変えることによって変速比を変える。これは従来から使い慣れた種類のオートマチック・トランスミッションである。
 もうひとつの「リニアトロニック」こそ、「理想の無段階トランスミッション」と評される新世代のオートマチック・トランスミッションである。従来は「CVT」と呼ばれていたギヤを使わないトランスミッションだ。
 SUBARUは乗用車用CVTを、他社に先駆けて量産実用化した。その先進技術の開発に成功したと発表したのは四半世紀以上前の1984年(昭和59年)である。「世界初の電子制御電磁クラッチ式無段変速機CVT」として技術発表している。
 CVTの量産市販は、技術発表から3年後の1987年2月になった。「世界初のスーパーオートマチック」と銘打ったSUBARUジャスティECVTの発売である。さらに同年7月に軽自動車SUBARUレックスECVTを発売している。このECVT単体は、日本とイタリアの自動車メーカーへ販売され、それらのメーカーの量産市販車に搭載された。SUBARUのECVTは、メーカーの枠組みをこえて必要とされる先進技術であった。

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 2009年5月に発表された5代目レガシィに、SUBARUが新たに開発したトランスミッション『リニアトロニック』が搭載された。これは、新たなトランスミッションではあったが、その背景にはSUBARUが世界に先駆けて量産開発した「CVT(Continuously Variable Transmission)」の、四半世紀にわたる地道な技術開発の積み重ねがあった。ここでは、その長きにわたるパイオニアとしての歩みを紹介しよう。
 SUBARUにかぎらず自動車を運転するときは必ずトランスミッションを操作しなければならない。日本語では「変速機」と表記される機構だ。エンジンの回転数やクルマの速度に応じて、変速比を切り替えて、エンジンが発生する力すなわちトルクを効率的にタイヤに伝達する機構である。
 このトランスミッションには、ふたつのタイプがある。マニュアル・トランスミッションとオートマチック・トランスミッションである。マニュアル・トランスミッションでは、変速比を切り替える際に、ドライバーがクラッチ・ペダルを踏んで、シフト・レバーを操作する必要がある。オートマチック・トランスミッションは文字通り自動的に変速比を切り替える機構だ。クラッチ・ペダルがなく、シフト・レバーもない。そのかわりにドライバーはセレクト・レバーを操作する。
リニアトロニックCVT  そのオートマチック・トランスミッションには2つの種類がある。たとえばSUBARUのレガシィ・シリーズには、「リニアトロニック」と「E-5AT」が搭載されている。「E-5AT」は複数のギヤを組み合わせた5速トランスミッションを自動化したものだ。ギヤの組み合わせを変えることによって変速比を変える。これは従来から使い慣れた種類のオートマチック・トランスミッションである。
 もうひとつの「リニアトロニック」こそ、「理想の無段階トランスミッション」と評される新世代のオートマチック・トランスミッションである。従来は「CVT」と呼ばれていたギヤを使わないトランスミッションだ。
 SUBARUは乗用車用CVTを、他社に先駆けて量産実用化した。その先進技術の開発に成功したと発表したのは四半世紀以上前の1984年(昭和59年)である。「世界初の電子制御電磁クラッチ式無段変速機CVT」として技術発表している。
 CVTの量産市販は、技術発表から3年後の1987年2月になった。「世界初のスーパーオートマチック」と銘打ったSUBARUジャスティECVTの発売である。さらに同年7月に軽自動車SUBARUレックスECVTを発売している。このECVT単体は、日本とイタリアの自動車メーカーへ販売され、それらのメーカーの量産市販車に搭載された。SUBARUのECVTは、メーカーの枠組みをこえて必要とされる先進技術であった。

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