知っていると思った京都の、知らなかった場所。
雄大な自然と人の営みが織りなす、美しき海の京都。

2022.09.02 | #59 Kyoto Touring /Day1:DRIVE「京丹後」「山陰海岸ジオパーク」

「まるでハワイだ!」
それが京丹後、琴引浜を見た私の率直な感想だ。
空はあいにくの曇り。海水浴のシーズンはすでに終わっている。しかしそれでも海は青く、砂浜は白い。晴れならばもっと青と白が際立つのだろう。日本海に、そして京都に、この海のイメージはなかった。
修学旅行から数えて、何度京都を訪れただろう。
主要な寺社はすべて巡り、外国から来た知人をしたり顔で案内もした。
私は京都を知っている。そう思い込んでいた。
今回、京都北部を目指したのは、ほんの思いつきだった。せっかく車で訪れるのだから、車でしか行きにくい場所に行ってみよう。京丹後という名前は聞いたことがある。きっと古都・京都らしい風情ある景観なのだろう。
そしてこの海だ。私が京都に抱いていた落ち着いた古都のイメージは、一瞬で覆された。京都に、これほど美しい海があり、豊かな森があり、力強い大地があることを、私は知らなかった。
京都府 白砂の砂浜が続く琴引浜| SUBARU グランドツーリングNIPPON | SUBARU | レヴォーグ

約1.8kmに渡り白砂の砂浜が続く琴引浜。上を歩くとキュッと音がなる鳴砂の浜として知られている。

京都府京丹後市。
日本海に突き出す丹後半島に位置するこの街は、さまざまな海景色の宝庫。「海の京都」とのキャッチフレーズは、実にシンプルにこの地の魅力を表している。
半島北端近くで琴引浜を見た私は、そこからどちらに進むか迷っていた。
道の駅でもらった冊子によれば、この地は京都府から兵庫県、鳥取県にまたがる広大な「山陰海岸ジオパーク」の一部。ここから海沿いを走る国道178号線を東西どちらに進んでも、大自然が織りなすダイナミックな景観が愉しめるらしい。
しばし迷った私は、東に向けてハンドルを切った。深い意味があったわけではない。反対に行きたくなったら、戻ってくれば良い。素晴らしい景色に囲まれたこの道は、ただ走っているだけで素晴らしい体験なのだから。
しばし走ると、「立岩」なる景勝地の看板があった。車を停めて、案内板を読むと、今から1500万年前に地下から噴出したマグマが固まってできた巨大な一枚岩とあった。高さは20mにも及ぶ。“千年の都”京都のスケール感を遥かに越える1500万年の歴史。私はその悠久の時間に思いを馳せながら、しばしその大岩に見入った。
京都府 安山岩の荒々しい姿が印象的な立岩 | SUBARU グランドツーリングNIPPON | SUBARU | レヴォーグ

安山岩の荒々しい姿が印象的な立岩。かつて悪さを働いた鬼がこの岩に封じられたという伝説がある。

京都府 立岩のすぐ横にある木製の橋「てんきてんき橋」 | SUBARU グランドツーリングNIPPON | SUBARU | レヴォーグ

立岩のすぐ横にある木製の橋「てんきてんき橋」は歩行者用。立岩を臨むビュースポットでもある。

京丹後は、いくら走っても飽きることがなかった。少し移動するたびに景色が変わり、その度に驚きと発見がある。私は何度も車を停めては、案内板やパンフレットを眺め、また車に戻り移動することを繰り返した。
私は運転の愉しさを、改めて感じていた。雄大な景色を眺めながら向かいたい場所に向かい、停まりたいときに停まる。その自由さこそ、この地を最大限に愉しむ要因だと思った。
隆起した岸壁を間近に眺める砂浜、過ぎ去る季節を惜しむような海辺の町、山肌に沿うように切り取られた道、静かに漁船の帰りを待つ漁港、青く透明な海、どこまでも深い緑。
大気が不安定だったこの日は時折、雨がぱらついた。それにより、変化に富んだ景色がいっそう複雑な美しさを見せた。
京都府 竹野海水浴場の横に訪れるレヴォーグ | SUBARU グランドツーリングNIPPON | SUBARU | レヴォーグ

レヴォーグで訪れた竹野海水浴場は知る人ぞ知る穴場ビーチ。駐車場やシャワーも整備されている。

京都府 京丹後の透明な海沿いを走るレヴォーグ | SUBARU グランドツーリングNIPPON | SUBARU | レヴォーグ

海岸線を走るレヴォーグ。釣り人やサーファーなどが思い思いに愉しむ京丹後の海。その透明度に驚かされる。

京都府 竹野海水浴場近くの路地を走るレヴォーグ | SUBARU グランドツーリングNIPPON | SUBARU | レヴォーグ

竹野海水浴場近くの路地を走るレヴォーグ

京都府 丹後半島のトンネルを抜けるレヴォーグ| SUBARU グランドツーリングNIPPON | SUBARU | レヴォーグ

丹後半島のトンネルを抜けるレヴォーグ。丹後半島には豊かな自然と共存するような道路が多い。

カーナビのマップが丹後半島の先端、京都府の最北端に近づく頃、道沿いに「袖志の棚田」の看板があった。看板に従い、山側にハンドルを切る。
日本を旅していると、棚田を目にする機会が多い。平地が狭く、山がちな日本にあって、棚田は生きるための知恵なのだ。棚田にはいつも、人が自然に立ち向かい築いてきたという誇りが感じられた。そして歴史と生活が混ざりあったような、どこか懐かしい郷愁があった。だから私は棚田を眺めるのが好きだった。
「袖志の棚田」は圧巻だった。
約400枚の田に、稲穂が実っている。豊穣の秋の訪れを感じさせる眺め。きっと、はるか昔から毎年繰り返されてきた人の営み。整備された棚田の表面的な美しさに加え、私は長い年月繰り返されてきたその歴史による時間的奥行きのある美しさを思う。
なぜか私は、積み重なる人の歴史を「美しい」と感じたのだ。
それはあまりに雄大な、人が立ち向かう術もないような大自然を眺めた後で、人の生きた証を見つめたからだろう。
収穫の多かった京丹後のドライブは、そんな新たな視点をも、私にもたらした。
京都府 上空から見た袖志の棚田 | SUBARU グランドツーリングNIPPON | SUBARU | レヴォーグ

レヴォーグで向かった「袖志の棚田」。約400枚の棚田に稲穂が実る圧巻の眺め。

DATA

京丹後ナビ
URL:https://www.kyotango.gr.jp/
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