SUBARU TOKYO AUTO SALON 2023

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メッセージ

スポーツカーからSUVまで、すべてに繋がる SUBARUのクルマ作りは"人"を中心に考えられている スポーツカーからSUVまで、すべてに繋がる SUBARUのクルマ作りは"人"を中心に考えられている
SUBARU車と開発者 | SUBARU東京オートサロン2023SUBARU車と開発者 | SUBARU東京オートサロン2023
SUBARU
藤貫哲郎
常務執行役員 CTO(最高技術責任者)
技術本部長 兼 技術研究所長
1986年、富士重工業(現SUBARU)に入社。初代ジャスティMCモデルの設計から車両開発に従事し、1992年より操縦安定性の開発業務に。プレオや2代目インプレッサWRX STI spec Cなどを担当し、思い出深い一台は、苦労を重ねた4代目レガシィ。近年は、初代86/BRZに繋がるFR先行開発車両であった通称「レガシィ台車」や、後のSGP(スバルグローバルプラットフォーム)となる新たなプラットフォームなどの先行技術開発にも携わった。現在、開発部のトップとして、安心安全で運転の愉しいスバル車を世に送り出すべく、指揮をとっている。

乗用車を中心としたSUBARUは、幅広い方々にご愛用頂いています。その中には、初心者や運転に不慣れな方もいらっしゃいます。だからこそ、いかなる状況でも安全安心に移動できるクルマであることが大前提。そして、SUBARUならではの愉しさや快適さも提供したい。そのためには、乗る人の気持ちを大切にした車両開発でなければなりません。それがスバル360からの伝統である「人を中心としたクルマづくり」です。
 私が90年代に操縦安定性の開発に携わっていた頃、大切にしていたのは安心感でした。それはスポーツカーでもSUVでも同じ。当時より技術は大きく進化しましたが、我々が描く理想には至っていません。あくなき高みへの挑戦が、車両開発には非常に大切だと考えています。

 クルマは、目的地まで早く移動できる便利なものです。しかし、残念なことに、今も多くの交通事故が起きてしまっています。それは我々が望む、クルマ社会ではありません。SUBARUは、「2030年死亡交通事故ゼロ(※)」を目標に掲げています。もちろん、全ての事故を防ぐことがゴールですが、やむを得ない状況ならば、クルマを犠牲にしてでも、最も大切なのは周囲の人を含め、誰も傷つけないことですから。それが我々の責任であり信念になります。

 それを実現するためにSUBARUが掲げるクルマ作りの安全思想が「総合安全」です。基本性能となる「0次安全」では、目視による視界の良さ、そして、正しい運転姿勢ができるコクピットや操作性に優れるインターフェイスを重視しています。これらは運転のし易さだけでなく、疲れにくさにも繋がります。
 そして、ドライバーとクルマが協力して事故を防ぐ技術として「予防安全」にも力を入れてきました。ぶつからないクルマを目指した「アイサイト」を中心とした先進の運転支援機能です。ロングドライブの疲労軽減やドライバーの見落としや操作ミスをカバーすることで、事故の抑制に貢献しています。
 それでも事故が起きてしまった場合、もしもに備える「衝突安全」では、世界トップクラスの安全ボディとエアバッグシステムにより乗員の命を守ります。また歩行者の保護を図るため、歩行者の頭部を守る歩行者保護エアバッグを国内自動車メーカーとして初採用。今では搭載車を拡大し、新型インプレッサにも標準搭載しています。
 もちろん、SUBARU車の持ち味である走りの良さも重要な要素。それが「走行性能」です。事故は、性能の限界を超えた時に起きるもの。普段は不要な性能に思えても、もしもの際には、それが事故回避に繋がる。だから、走行性能にも妥協しません。また限界性能の高さは、運転のゆとりにも繋がるので、ドライバーの疲労も低減させます。

 近年では、新たに「つながる安全」が加わりました。事故や急病などの緊急通報を行うコネクテッド機能「スターリンク」による支援で、非常時に命を守る機能を高めています。これらすべてを含むのが「総合安全」なのです。全方位による徹底した安全性の追求は、絶対にミスが許されない航空機メーカーを原点とするSUBARUのDNAでもあります。

 今、開発現場では新たな風も吹いています。それがBRZでのスーパー耐久シリーズの参戦です。開発本部のメンバーが中心となっている活動で、彼らが経験する極限の状況下での学びは、技術者としての成長にも繋がっています。それは、基本に忠実であることや、広い視野を持つことの大切さ。伝統の人中心のクルマづくりと彼らの成長が、電動化時代の新たなSUBARUの礎となるでしょう。
 SUBARU車は、スピードを出さなくても走りの良さが感じられるように作っています。それが全ての速度域でシームレスに続いていく。だから、毎日の運転も安心して愉しんでいただける。運転時や乗車時に、その魅力を感じてもらえると嬉しいです。

※SUBARU車乗車中の死亡事故およびSUBARU車との衝突による歩行者・自転車等の死亡事故ゼロを目指す

新型CROSSTREK | SUBARU東京オートサロン2023新型CROSSTREK | SUBARU東京オートサロン2023

主催:東京オートサロン実行委員会
運営:東京オートサロン事務局(TASA)