カートピア8月号 SUBARU on the Road

正面に富士山を望める日もある「江の島アイランドスパ」の露天プール。空と海が茜色に染まる夕景時もロマンティック!
Photographs ● 小川宏子 Text ● 塩田典子

SUBARU on the Road

夏を感じる。
湘南〜西湘ビーチライン

神奈川県横須賀市〜茅ヶ崎市

正面に富士山を望める日もある「江の島アイランドスパ」の露天プール。空と海が茜色に染まる夕景時もロマンティック!
Photographs ● 小川宏子 Text ● 塩田典子

今夏の湘南・西湘の海水浴場は、コロナ禍の中、軒並み閉鎖に。
でも国道134号を走れば、太陽がギラギラと照りつける海がすぐ隣にあり、夏気分を謳歌できる! 車窓から見える海岸線だけでなく、美術館やレストランで潮風を感じたり、水平線に溶け込む露天プールでくつろいだり。
いつもの夏とは趣の異なるシーサイドロードをホライゾンブルー・パールのフォレスター Advanceで走り抜けます。

海の見える美術館で
潮騒を耳にアート鑑賞


最高気温35℃の真夏日。ジリジリと照りつける太陽が降り注ぐ中、導かれるようにフォレスターで向かったのは国道134号。横浜横須賀道路の横須賀ICから県道を20分ほど走った秋谷海岸から長者ヶ崎付近は、エリア屈指の海に迫り出したルートで、澄み切った大海原が今にも手に届きそうだ。

ホライゾンブルー・パールのボディカラーが夏の湘南の海と空の色とマッチして、サンルーフを開放すれば気分は最高潮!正面には富士山がくっきり。夏に富士山が見えることはそうそうないので、出だしから好調だ。

ホライゾンブルー・パールのボディカラーが夏の湘南の海と空の色とマッチ

江の島、伊豆半島、富士山が望める絶景スポット・長者ヶ崎を過ぎると、葉山エリアに入っていく。古くから保養地として知られ、海沿いには葉山御用邸や著名人の別荘なども多く集まる場所だ。葉山御用邸に隣接する一色海岸に面して立つ「神奈川県立近代美術館 葉山」に立ち寄ることに。こちらは、日本初の公立近代美術館として昭和26(1951)年に開館した神奈川県立近代美術館の3つ目の建物で、同館は約1万5000件のコレクションを有する。一色海岸と三ヶ岡山に挟まれたロケーションで、ガラスを多用した外観が豊かな自然と調和している。9月22日(火・祝)までは企画展「日本・チェコ交流100周年 チェコ・デザイン100年の旅」を開催中。日本初のチェコ・デザイン史を辿る巡回展で、アルフォンス・ミュシャの絵画から家具や器といった日用品まで、幅広い作品が一堂に会し、見応えがある。

「神奈川県立近代美術館 葉山」の中庭。円形の芝生の上で、イサム・ノグチ《こけし》が出迎えてくれる。

「神奈川県立近代美術館 葉山」の中庭。円形の芝生の上で、イサム・ノグチ《こけし》が出迎えてくれる。

天井が高く、柔らかな間接照明が作品を照らし出す展示室。取材日は過去の展覧会のポスターを展示。

天井が高く、柔らかな間接照明が作品を照らし出す展示室。取材日は過去の展覧会のポスターを展示。

鑑賞できる作品は展示室だけにとどまらない。庭園には国内外の作家による彫刻作品17点が常設展示され、潮騒に耳を澄ませながらの散策も楽しい。大きな石の球体が2つに割れたかのような作品、富樫一《ハーモニーⅡ》のそばには小さな扉があり、「葉山しおさい公園」との境に石畳の「しおさいこみち」が整備され、一色海岸へと続いている。緩やかな坂道の向こうには真っ青な海! 地元サーファーがボードを抱えて歩く風景は湘南ならでは。アート鑑賞の後には併設の「レストラン オランジュ・ブルー」の海を望むテラス席で、乾いた喉を潤すのもいいだろう。

コンクリート型抜きの漁船5隻などからなる西雅秋《大地の雌型より》。一色海岸から打ち上げられたかのよう。

コンクリート型抜きの漁船5隻などからなる西雅秋《大地の雌型より》。一色海岸から打ち上げられたかのよう。

元高松宮別邸だった庭園には当時の面影が随所に残る。手前は富樫一《ハーモニーⅡ》。

元高松宮別邸だった庭園には当時の面影が随所に残る。手前は富樫一《ハーモニーⅡ》。

コバルトブルーの海に吸い寄せられる「しおさいこみち」。

コバルトブルーの海に吸い寄せられる「しおさいこみち」。

L.A.マリブの風を感じて
優雅にランチタイム


ランチセット3500円(税サ別)のメインは5種類から選択。写真はやまゆりポークのグリル 特製サルサヴェルデ(+1000円)。

ランチセット3500円(税サ別)のメインは5種類から選択。写真はやまゆりポークのグリル 特製サルサヴェルデ(+1000円)。

海辺のアートさんぽを楽しんだら、さらに国道134号を北上すること約25分。「リビエラ逗子マリーナ」に今年3月にオープンした話題のレストラン、「MALIBU FARM」でランチタイムに。こちらはL.A.マリブで開業、アメリカを中心に店舗を増やし、このたび日本初上陸を果たした。オーナーシェフのヘレン・へンダーソン氏による“フレッシュ、オーガニック、ローカル”をコンセプトにした料理がセレブに支持を集めているという。こちらではシェフの池内竜也さんが日本独自のアレンジを加えて提供する。「思いがけない食材の組み合わせで、新しいメニューの発見をしていただけたら。例えば、ピクルスの代わりに沢庵漬けをアクセントに使ってみたり。季節ごとに体が欲する栄養素や食材も考えてレシピをつくっています」と意欲的だ。夏の特等席は大きな水盤が広がる75席のテラス。特に三方を水に囲まれたウォーターテラス席は、海外リゾート地に旅したような優雅な気分を満喫できる。次回はマリーナ内に同時オープンした全11室の「MALIBU HOTEL」に泊まり、ここで朝食を…と夢を膨らませた。

ウォーターテラスからパームツリー越しのマリーナを眺めていると、L.A.セレブになったかのような気分に浸れる。

ウォーターテラスからパームツリー越しのマリーナを眺めていると、L.A.セレブになったかのような気分に浸れる。

サラダカウンターには鎌倉・三浦の旬野菜を使った彩り豊かなサラダが5種類ほど並び、好きなものをチョイスできる。

サラダカウンターには鎌倉・三浦の旬野菜を使った彩り豊かなサラダが5種類ほど並び、好きなものをチョイスできる。

ロゴ入りTシャツで接客するマネージャーの小荒井慶さん。

ロゴ入りTシャツで接客するマネージャーの小荒井慶さん。

材木座から江の島までの国道134号沿いは、人気の区間だけに平日でも渋滞が避けられない。とはいえ、e-BOXER搭載モデルだから、発進や停止を繰り返す道でもスムースに走れるのが嬉しい。七里ヶ浜から腰越までは、江ノ島電鉄の車両と併走する区間。前方には江の島が見えてきて、富士山も微かに見え、ワクワクしてくる。江の島大橋を渡り、江の島の玄関口に立つ城を思わせる建物へと向かう。「江の島アイランドスパ」は水着着用のスパエリアと温泉エリアからなる大人のリゾート施設で、今日楽しみにしてきたのが露天プール。水面が相模湾に続いていくような一体感が味わえ、真正面には富士山が映え、まるで雄大な海に浮かんでいるかのような心地良さ!湘南の海で泳げないモヤモヤ感がすーっと晴れていくようだった。

七里ヶ浜を見下ろす坂道の上から江ノ電が見えた。

七里ヶ浜を見下ろす坂道の上から江ノ電が見えた。

「江の島アイランドスパ」のスパエリアでは、露天のほか6種類のスパを巡れる。温泉エリアでは天然温泉や炭酸泉のお風呂を楽しんで。

「江の島アイランドスパ」のスパエリアでは、露天のほか6種類のスパを巡れる。温泉エリアでは天然温泉や炭酸泉のお風呂を楽しんで。

ここから先は西湘エリア。しばらくは防風林に遮られて海岸線が見えないが、茅ヶ崎まで来ると海と再会できる。「サザンビーチちがさき海水浴場」も今年は開設中止となったが、シンボルのモニュメント「茅ヶ崎サザンC」は、記念撮影をする人たちで賑わっている。Cの中央に「えぼし岩」が浮かび、東に江の島、西に富士山が望める贅沢な場所。Cの右側に立つと円になることから「縁結びスポット」とされ、夕暮れ時になると、どこからともなくカップルが集まってくる。その一方で、モニュメント前に整備されたサイクリング道路(鵠沼海岸〜茅ヶ崎)では、サーフボードを乗せて走る自転車やジョギングや散歩を楽しむ地元の人々が行き交う。豊かな海辺の暮らしが垣間見えて憧れが募る。

この夏は海の家も海水浴客の姿もないけれど、シーサイドロードをドライブすれば海とひとつになれる瞬間がたくさんあった。長引くステイホームで塞ぎ込んでいた心も体も、思いっきり解放できた休日となった。

西湘バイパスに足を延ばせば、車窓一面に水平線が広がり、爽快!

西湘バイパスに足を延ばせば、車窓一面に水平線が広がり、爽快!

今月のルート


長者ヶ崎〜
神奈川県立近代美術館 葉山〜
MALIBU FARM〜
江の島アイランドスパ〜
茅ヶ崎サザンC

ルートマップ イメージ

イラストレーション・もとき理川

今月の紹介ポイント


神奈川県立近代美術館 葉山

神奈川県三浦郡葉山町一色2208-1
TEL 046-875-2800(代表)
開館時間:9:30~17:00(入館は〜16時30分)
休館日:月曜(8月10日、9月21日は開館)
観覧料:コレクション展大人250円
(企画展は展覧会により異なる)
http://www.moma.pref.
kanagawa.jp

「日本・チェコ交流100周年 チェコ・デザイン100年の旅」
会期:〜2020年9月22日(火・祝)
観覧料:大人1200円
内容:日本と旧チェコスロバキア共和国の外交100周年を記念し、チェコ国立プラハ工芸美術館との共催で、220点以上の作品・資料によってアール・ヌーヴォ―から現代までのチェコのデザイン史を辿る日本初の試み。

MALIBU FARM
(マリブファーム)

神奈川県逗子市小坪5丁目23-16
リビエラ逗子マリーナ内
TEL 0467-23-0087
営業時間:ランチ11:00〜15:00 (L.O.14:30)、カフェ15:00〜16:30、ディナー17:00〜21:00 (L.O.20:00)
※予約は、ランチは11:00のみ、ディナーは17:00以降30分おきに可能
定休日:火曜(〜8/31は無休) https://www.riviera.co.jp/
malibufarm/

茅ヶ崎サザンC

神奈川県茅ヶ崎市中海岸3丁目12986
サイクリングロード沿い
TEL 0467-84-0377(茅ヶ崎市観光協会)
https://www.city.chigasaki.
kanagawa.jp/
kankou_list/
koen/1006945.html

江の島アイランドスパ

神奈川県藤沢市江の島2-1-6
TEL 0466-29-0688
営業時間:12:00~20:30(最終受付19:30)
定休日:木曜(8月13日は営業)
入館料:ワンデイスパ大人3175円
(特定日8/1・2、8〜16、22・23、29・30、9/19〜22は3725円)、ナイトスパ1965円(入館18:00〜20:30 最終受付19:30 8月は平日のみ)
※ほか割引サービスあり
https://www.enospa.jp
※専用駐車場はないため、島内4ヶ所の公共駐車場を利用

注)新型コロナウイルス(COVID-19)の感染予防のため、営業時間・営業内容に変更が生じる場合があります。

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