ドライブ

SUMMER DRIVE SPECIAL

3つのグレードで駆け抜ける
FORESTERサマードライブ2025

ドライブ | 2025/08

カートピア FORESTERサマードライブ2025KV | SUBARU

2025年4月の発表以来、新型フォレスターで駆け巡る、初めての夏がやってきた!Premium、X-BREAK、SPORT。それぞれのグレードの走りと世界観を三車三様に堪能するべくクルマ好きジャーナリストが乗り込んだ。さあ、フォレスターと夏のドライブを思いきり愉しもう。

カートピア Premium編を読む | SUBARU
カートピア X-BREAK編を読む | SUBARU
カートピア SPORT編を読む | SUBARU
カートピア title | SUBARU

島下泰久がPremiumで走る日常から砂浜までの早朝エスケープ

(東京都千代田区〜千葉県富津市)

まだ目覚めていない都市を抜け出して砂浜を目指す、Premiumの乗り味を愉しむ夏のショートトリップ。

カートピア 東京都内を走る新型フォレスターPremium S:HEV EX(クリスタルブラック・シリカ/リバーロック・パール) | SUBARU
新型フォレスターPremium S:HEV EX (クリスタルブラック・シリカ/リバーロック・パール)。

電気モーターによるEVモードで
早朝の都市をサイレントに発進


珍しく予定の入っていない平日の朝、不意に目覚めると、まだ夜明け前だった。もうひと眠りと思ったけれど、なぜか頭が冴えてきて……。

時々訪れるこんな時間は、ボーナスみたいなものだ。誰にも邪魔されることなく、好きなことに使えるひと時。では、その好きなことはと言えば、苦笑されるかもしれないがドライブしかない。普段、仕事で多くのクルマに触れているからこそ、目的無しにクルマを走らせる時間は、自分にとってとても贅沢で、大切なものなのだ。

カートピア 朝焼けのなか、高層ビルが建ち並ぶ様子 | SUBARU
まだ明けきらない都市の空の下、相棒となるクルマとのエスケープが始まる。

この日の相棒は真新しいフォレスター Premium S:HEV EX(以下、Premium)。待望のストロングハイブリッドシステム搭載車である。燃費、走りなど注目すべきポイントはいくつもあるが、とりわけ都市生活者にとっては、エンジンを始動させずに電気モーターだけで走行できるEVモードの設定はトピックと言えるだろう。早朝、まだ皆が起き出す前の出発である。アクセルペダルを慎重に踏み込めば、ガレージを抜け出して道路に出るまでくらいなら十分EV走行で行ける。気分的にも、これはとても有り難い。

カートピア 新型フォレスターPremium S:HEV EXに乗り込む、ジャーナリスト・島下泰久 | SUBARU

幹線道路に出ると、フォレスターPremiumの走りの滑らかさ、そして力強さに改めて感心させられた。エンジンが始動したあとも、電気モーターのアシストのおかげで加速は余裕綽々だ。

そもそもSUBARUの水平対向エンジンは、ボクサーと呼ばれるようにシリンダーが向き合うかたちでレイアウトされるため、それらが振動を打ち消すことでスムーズに吹け上がるのが美点。ストロングハイブリッドは、その特徴に格段の力強さを上乗せすることで、魅力を一層際立たせている。おかげで都心をゆっくり走らせていても充足感は高い。

カートピア 東京都内を走る新型フォレスターPremium S:HEV EX(クリスタルブラック・シリカ/リバーロック・パール) | SUBARU

妥協のない走りでクルマとの一体感を味わう


新しいフォレスターについて話すならば、存在感を高めたそのアピアランスについても触れないわけにいかない。迫力あるフロントマスクに水平基調のサイドビュー、4つのタイヤを強調する盛り上がったフェンダーなどが相まって、威厳すら感じさせる佇まいを得ている。街角のガラス張りのショーウインドウにその姿が映し出されると、思わず一瞬、見惚れてしまいそうになる。まだ誰も歩いていない朝の都心でこそ味わえるときめく瞬間である。

カートピア レインボーブリッジを走る新型フォレスターPremium S:HEV EX(クリスタルブラック・シリカ/リバーロック・パール) | SUBARU
心地良い走りでレインボーブリッジを通過。

そうこうしているうちに目的地が閃いた。目指すは海。それならばと早速、首都高速の入り口に向かう。短いランプウェイを加速して本線へ合流していく際も、走りは頼もしくストレスは皆無である。そしてコーナーが連続する場面ではフットワークの良さが際立った。しなやかに躾けられたサスペンションは上々の快適性を味わわせてくれるが、それでいて走りにも妥協はなく、ステアリング操作に対して遅れを感じさせることなく、スーッと素直に曲がっていく一体感をも味わわせてくれるのである。

水平対向エンジンの重心の低さ、左右対称レイアウトとなるシンメトリカルAWDといった美点に加えて、フルインナーフレーム構造を採用したボディの剛性の高さも、この走りに貢献しているのは間違いない。ここでも、新型フォレスターの進化をハッキリと実感できる。

カートピア レインボーブリッジを走る新型フォレスターPremium S:HEV EX(クリスタルブラック・シリカ/リバーロック・パール) | SUBARU
東京湾の海岸を目指して快走。

顔を出してきた朝陽を横目にレインボーブリッジを渡り、湾岸線へ。すでに交通量は増え出しているが、ストロングハイブリッドの余裕で、流れに乗って走るのは容易い。落ちた速度を回復させる時も、アクセルペダルを深く踏み込む必要はなく、右足に軽く力を上乗せするくらいで済む。こういうクルマは疲れにくく、気持ちにもゆとりがうまれる。そして何より心地良い。

川崎浮島JCTで、いよいよアクアラインへ。長いトンネルを抜けた先、東京湾の真ん中を突っ切るように木更津側に向かう区間は、他のどこでも見ることのできない景色に、何度通っていても気分がアガる。

爽快なドライブからも夏を感じて


こうして高速道路を走らせていて、改めて感心させられるのが静粛性の高さだ。これまで記してきたとおり、普段は深々とアクセルを踏み込む必要のないほどの豊かなトルクも効いているが、遮音材の最適配置、ガラスの厚さ向上といった対策もしっかりと功を奏している。パワートレインからの音だけでなく、風切り音もロードノイズも、全てレベルが抑えられているのは、まさに入念なチューニングの賜物だろう。

木更津JCTで館山自動車道に入り、次の分岐を木更津南IC方面へ。終点まで行って通勤渋滞の始まりつつある一般道を抜けたら、いよいよ目的地、富津岬に到着だ。あまりの走りの爽快感に、気分的にはあっという間に着いてしまった。

カートピア 新型フォレスターPremium S:HEV EXのステアリング、センターインフォメーションディスプレイ | SUBARU
カートピア 富津海水浴場の砂浜を歩く、ジャーナリスト・島下泰久 | SUBARU
砂浜を歩く時間は、クルマも小休止。朝日を浴びながらの散歩で日常をしばし忘れる。
カートピア 新型フォレスターの各所に施されているアイコン | SUBARU
【アイコン発見!】新型フォレスターには車内にいろんなアイコンが隠されている。リヤゲートで「SUBARU」を発見。

夏は大いに賑わう富津海水浴場も、今はまだ人もまばら。クルマを停めて砂浜を歩いてみる。そろそろ高くなってきた太陽は眩しい光を降り注ぎ、やや多めの湿気を含んだ風も、いかにも海辺らしくてイヤじゃない。気づくとしばらくの間、何を考えるわけでもなく寄せては返す波を見つめていた。でも、それだけでいい。

これまで幾度も訪れているこの海辺は、クルマでなければ来ることのできない場所である。クルマでなければ見ることのできない景色。ドライブの醍醐味が、まさにここにある。

カートピア 富津海水浴場の海岸 | SUBARU
カートピア 富津海水浴場の海岸を歩く、ジャーナリスト・島下泰久 | SUBARU

束の間のショートトリップだが、エネルギーは十分にチャージできた。午後からは都内で仕事である。そろそろ現実に帰らなければ。幸い、渋滞はちょうど途切れる頃のはず。どこかでコーヒーでも買って、もう少しだけフォレスターでのドライブを愉しみながら帰ることにしよう。

カートピア 富津海水浴場の海岸に佇むジャーナリスト・島下泰久と新型フォレスターPremium S:HEV EX | SUBARU
富津岬にて、海を眺めるうち「次はどこを走ろうか」と想いが巡る。

プロフィール

カートピア 新型フォレスターPremium S:HEV EXの運転席でステアリングを握るジャーナリスト・島下泰久 | SUBARU
島下泰久 SHIMASHITA Yasuhisa

国際派モータージャーナリストとして年間20回近い海外取材を敢行し、試乗台数は年間延べ200台近くにも及ぶ。雑誌、webなど幅広いメディアへ寄稿するほか、YouTubeチャンネル「RIDE NOW」を主宰する。2025-2026日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。著書に『間違いだらけのクルマ選び』(草思社)、『クルマの未来で日本はどう戦うのか?』(星海社)などがある。

今回乗った車

カートピア 新型フォレスターPremium S:HEV EX | SUBARU
FORESTER Premium S:HEV EX

全長×全幅×全高 /4655×1830×1730mm
最低地上高 / 220mm
パワーユニット / 2.5L DOHC 直噴+2モーター[e-BOXER(ストロングハイブリッド)]
トランスミッション / リニアトロニック
駆動方式 / AWD
タイヤサイズ / 235/50R19

↓フォレスターの詳細はこちら!

カートピア フォレスターの詳細はこちら | SUBARU

今回のルート


丸の内(東京駅前)〜首都高速道路 霞ヶ関IC〜富津海水浴場

カートピア X-BREAK編を読む | SUBARU
カートピア SPORT編を読む | SUBARU

Photographs●宮門 秀行

※こちらの記事は2025年夏号に掲載した内容です。

シェア

おすすめコンテンツ