カートピア2月号 巴波川沿いにある横山郷土館とSUBARU XV

Touring with SUBARU

ふるくてあたらしい、
蔵の街で春を待つ

栃木県栃木市

新春とは言えども、まだ春は少し遠い。そんな1月、SUBARU XVで栃木県栃木市に向かった。栃木市は、市内を流れる巴波川を利用した舟による江戸との交易と、京都と日光を結ぶ街道の宿場町として栄えた商都で、今も江戸から大正にかけて建てられた古い建造物が多く残っている。時代劇のロケ地にも使われたことがあるという街並みの中を歩いていると、一瞬違う時代に紛れ込んでしまったような気がする。今月は、そんな古い時代の面影を色濃く残した栃木市まで春を迎えに行くドライブだ。

巴波川[うずまがわ]沿いを春柄着物で散策


栃木市は東京からは高速道路で一時間半ほど。気持ちよくドライブするにはちょうど良い距離だ。どんよりと曇っていた空が東北道を北に向かう間に晴れ間を見せはじめた。
栃木市を流れる巴波川は、江戸時代に栃木から東京の木場まで木材を運ぶ舟運に使われた川なのだそうだ。川沿いには木材回漕問屋や麻問屋の土蔵や店舗だった建物が現存している。

横山郷土館前とSUBARU XV。左が巴波川。

横山郷土館前とSUBARU XV。左が巴波川。

栃木市に着いて、最初に訪れたのは、巴波川沿いにある横山郷土館だ。元は麻問屋と銀行を営んでいた明治時代の豪商の店舗兼住宅と蔵だ。中には当時の麻問屋や銀行の様子が再現されている。ここでは着物のレンタルと着付けサービスを行なっていて、着物で蔵の街散策を楽しむことができる。着付けをしてくださるのは、趣味で着付けを習い始めたという「八重桜の会」の皆さんだ。棚いっぱいに用意された着物は100枚以上。着なくなった着物が役立てばと地元の方から寄付されたものも多いそう。女性用だけではなく、男性用や子ども用の用意もあるので、家族全員で着物を着せてもらうことができる。

着物で蔵の街をあるくとタイムスリップ感が一層増す。

着物で蔵の街をあるくとタイムスリップ感が一層増す。

着付けをしてくださった「八重桜の会」のメンバー(左から小林淳子さん、森戸八重子さん[代表]、小暮光枝さん)

着付けをしてくださった「八重桜の会」のメンバー
(左から小林淳子さん、森戸八重子さん[代表]、小暮光枝さん)

横山郷土館から巴波川を少し下った幸来橋から川を見ていると、観光客を乗せた舟が巴波川を行き来している。この舟は、地元のNPO法人のメンバーが船頭をつとめる「蔵の街遊覧船」。栃木の歴史・観光案内・江戸川下りなどのお話や「栃木河岸船頭唄」を聴きながら、20分ほどの遊覧が楽しめる。

巴波川を舟で上り下りする「蔵の街遊覧船」は約20分。

巴波川を舟で上り下りする「蔵の街遊覧船」は約20分。

「昔はこんな風に3日3晩かけて江戸まで船旅をしていたんですから、すごいですよね。私たちなんて20分漕いだら交代ですから」と笑うのは、船頭のお一人でマネージャーを務める中村明雄さん。見事な美声の「栃木河岸船頭唄」を聴かせてくださった。

船頭のお一人の中村明雄さんの歌声は、バンド活動仕込みなのだとか。

船頭のお一人の中村明雄さんの歌声は、バンド活動仕込みなのだとか。

巴波川には鯉や鴨が住んでおり、舟から鯉に餌をやることもできる。その餌を狙っているのか、鴨がぞろぞろと舟についてくる様子が微笑ましい。ロシアなど寒い地方から渡ってくる鴨も混じっているのは冬ならではの光景だそうだ。
2月いっぱいは巴波川沿いの道に竹で作った108灯の明かりを設置した「うずまの竹あかり」も実施されている。

「うずまの竹あかり」とSUBARU XV。

「うずまの竹あかり」とSUBARU XV。

古い皮袋で新しい酒を醸す


栃木市の中心部を通る例幣使街道[れいへいしかいどう]は、京都から日光東照宮へ幣帛[へいはく]を奉納する勅使が通った道である。この街道沿いにも古い建造物が多く現存し、商都として栄えた面影を残している。

例幣使街道に並ぶ見世蔵。中央がMOROcraft。

例幣使街道に並ぶ見世蔵。中央がMOROcraft。

そんな街道沿いにある「MOROcraft」。築100年以上の重厚な見世蔵の引き戸を開けて中に入ると、店主の茂呂裕司さんの独特なセンスで選ばれたものが、また独特なセンスで飾られている。

MOROcraftの店内。古いものも新しいものも、日本のものも海外のものも混じった商品は、見ていて飽きず、会話も弾む。
MOROcraftの店内。古いものも新しいものも、日本のものも海外のものも混じった商品は、見ていて飽きず、会話も弾む。

MOROcraftの店内。古いものも新しいものも、日本のものも海外のものも混じった商品は、見ていて飽きず、会話も弾む。

「言葉にするのは難しいけれど、敢えて一言で言えば『今の生活を面白くするもの』を選んでいるとでも言えるでしょうか」
店内には「これは何だろう?」「これは何に使うんだろう?」と不思議に思うものが多くある。尋ねてみるとそれは骨董品の一部分だったり、昔の人の生きた痕跡だったりするのだが、この頭に浮かぶ「?」が、何気なく決まり切ったやり方で過ぎていく生活にちょっとした刺激を与え、場合によっては新しいやり方を生むのかもしれない。

古い商家を改装した悟理道珈琲工房の店内。左が小舘さん。

古い商家を改装した悟理道珈琲工房の店内。左が小舘さん。

「悟理道[ごりどう]珈琲工房」は昨年12月にオープンしたばかり。築80年以上の古商家を改装した店内で焙煎した珈琲をハンドドリップで丁寧に淹れてくれる。オーナーの小舘敦さんは宇都宮出身だが、栃木の蔵の街の雰囲気に惹かれ、ここに店を開いた。

ブレンド珈琲の他、簡単なスウィーツも。

ブレンド珈琲の他、簡単なスウィーツも。

「『なぜ栃木市なの?』ってよく言われるんですけれど、この街には長い時間を経てきたものが醸し出す雰囲気やオーラがある」
店内ではスコーン、ガトーショコラなども楽しめる。散策の途中に一息つくのにも、帰りのドライブに向けて眠気覚ましの一杯をテイクアウトするのにもオススメだ。

新品種スカイベリー。ヘタが反り返っているいちごは甘いのだそう。

新品種スカイベリー。ヘタが反り返っているいちごは甘いのだそう。

いわふねフルーツパークの花野果ひろば内の喫茶コーナー「レジーナ」で楽しめる「フレッシュ生いちごミルクジェラート」。奥はいちごパフェ。

いわふねフルーツパークの花野果ひろば内の喫茶コーナー「レジーナ」で楽しめる「フレッシュ生いちごミルクジェラート」。奥はいちごパフェ。

帰りにいわふねフルーツパークに立ち寄る。実は2月はいちごが、美味しい時季なのだそうだ。暖かい温室ではスカイベリーという新しい品種のいちごがつやつやとした実を実らせていた。写真ではわかりにくいが、一つひとつの実が大きく、形が良い。齧ると果汁が滴るほどみずみずしく、春を感じる。

聖書には「新しい酒を古い皮袋に入れる」という一説があるらしい。新しい時代の価値観や思想を古い形式や考え方の枠に押し込むなという喩えとして使われるのだそうだ。しかし文字通り古い皮袋に新しい酒を入れて、なお新しい魅力が引き出されているのが栃木の蔵の街だと、いちごの香りの残る手でハンドルを握りながら思った。

今月のルート


横山郷土館〜蔵の街遊覧船〜MOROcraft〜
Goridou Coffee Factory〜いわふねフルーツパーク

今月の紹介ポイント


横山郷土館(蔵の街着物散歩)

栃木県栃木市入舟町2-16
TEL 0282-22-0159
営業時間:9:00-17:00(着物着付けは10時〜16時[最終受付13時])
入館料:大人:300円/中学生以下:無料
着物着付けは3,000円(一式レンタル&着付け、入館料込み)
定休日:月曜日(月曜日が祝祭日の場合は開館し、翌日休館)
*着物の着付けは事前に要予約。
*毎月第二土曜日は「着物の日」。予約なしで着物の着付けができます。

蔵の街遊覧船

栃木県栃木市倭町2-6(乗船場所・待合所)
TEL 0282-23-2003
営業時間:10:00-15:00(3月以降は16:00まで)
http://www.k-yuransen.com/

Goridou Coffee Factory(悟理道珈琲工房)

栃木県栃木市万町9-32
定休日:木曜日 毎月最終水曜日
*開店時間は日により異なるためHPをご確認ください。
https://goridoucoffee.com/

古道具と品々 MOROcraft(モロクラフト)

栃木県栃木市倭町10-3
TEL 0282-21-8838
営業時間:12:00〜18:00
定休日:毎週月曜日
(ブログの営業カレンダーをご確認ください。)
http://morocraft.exblog.jp/

いわふねフルーツパーク

栃木県栃木市岩舟町下津原1585番地
TEL 0282-55-5008
定休日:月曜(月曜日が祝祭日の場合、火曜日)
営業時間:8:30-17:00
*いちご狩りは電話かHPから要予約。
http://iwafune-ichigo.jp/

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