![[EyeSightへの道]~ステレオカメラと共に歩んだ、孤高の20年](../images/eyesight/01_h3.jpg)
これまで、クルマの安全技術は大きく分けて二つの考え方に基づいて開発されてきた。ひとつは運動性能や限界時のコントロール性をしっかりと確保することで、クルマが危険な状況に陥らないようにする『アクティブセーフティ』。もうひとつが万が一の事故に遭ってしまった場合に、衝突時のエネルギーを吸収し、キャビンを守る『パッシブセーフティ』である。そして最近注目を集めている第三の安全技術が、『アクティブセーフティ』『パッシブセーフティ』の間にある『プリクラッシュセーフティ』だ。ドライバーの認知能力をサポートし、衝突を避けるために必要とあればクルマが自ら制動操作を行ない、事故被害の低減を目指す技術・衝突前安全だ。
5月に発売された新型レガシィは、すべてのモデルにSUBARU独自のプリクラッシュセーフティシステムである『EyeSight』を設定した。しかもその装備価格はプラス10万円と、同種の装備の中ではかなりリーズナブルな設定だ。それは、既にこのシステムが特別な安全装備ではなくなりつつあることを意味する。近い将来、EyeSightもABSやエアバッグのように当たり前の安全装置として設定されるようになるだろう。

しかし、現時点でSUBARUが他社にさきがけていち早くこのシステムをこの価格で世の中に出すことができた背景には理由がある。それは、独自に開発した2台のCCDカメラを使った運転支援システムの研究を、20年にわたってコツコツと継続してきた蓄積があったからだ。本稿では、“ステレオカメラ”という独自の技術と共に、SUBARUが歩んできた新時代の安全技術開発の歩みを紹介しよう。