テクノロジー:Safety
衝突安全
万一のための、万全の備え。
SUBARUは、最初の量産車である「スバル360」の時代から、クルマが持つべき基本性能の1つに「安全」を据えてきました。まだ衝突安全という考え方そのものが浸透していなかった1960年代(日本における前面衝突時の保安基準が適用される30年近く前)から、歩行者保護をも含めた独自の衝突安全試験を実施していたのです。その半世紀以上に亘る取り組みは、「新環状力骨構造ボディ」や、乗員へのダメージを軽減するエンジンレイアウト、次世代プラットフォームなどに結実。乗員保護はもちろん、歩行者保護も視野に入れたSUBARUの衝突安全性能は、日本だけでなく世界中で高い評価を獲得しています。
新環状力骨構造ボディ
全方位からの衝突に備える、独自の安全ボディ。
キャビンをピラーやフレーム類で「かご」のように結合し、どの方向から衝突されてもキャビンの変形を防ぐことを目指したSUBARU独自の安全ボディです。フロントやリヤのフレームにはある程度クラッシャブルゾーンを設け、衝撃を吸収。また、結合されたピラーやフレームは一方向から来た強い衝撃を全体へ分散・吸収しながら、「かご」の内部を守ります。こうした構造により、新環状力骨構造ボディは全方位からの衝突に対して高い衝突吸収性能を発揮するのです。
スバルグローバルプラットフォーム
スバルグローバルプラットフォームは走りの質感を高めるだけでなく、SUBARUの強みである総合安全性能のレベルを引き上げます。ボディ全体の骨格連続性を高めるフルインナーフレーム構造を組み合わせて車体の強度を大幅に向上させるとともに、フレームワークを最適化することで衝撃を効率的に吸収するボディ構造を実現。SUBARUが誇る衝撃安全性能を一段と高めます。
※スバルグローバルプラットフォームおよびフルインナーフレーム構造の採用状況は車種によって異なります。詳しくは各車種のWEBサイトまたはカタログをご覧いただくか、販売店にお問い合わせください。
前面/後面衝突
衝突安全にも貢献する水平対向エンジン
エンジンは、クルマの中でも特に大きく硬いパーツです。正面衝突のようなケースでは、エンジンがキャビンに押し込まれ、乗員を傷つけることがあります。SUBARUが採用する「水平対向エンジン」は、エンジン全高が低いため、前面衝突時にはフロア下にもぐり込みやすい構造となっています。そのためエンジンがキャビンに侵入しにくく、乗員に与えるダメージを低減。SUBARUの高い衝突安全性能を支えています。
セイフティペダル
前面衝突の際には、ペダルが後方へ移動してドライバーの足を負傷させるケースがよくあります。SUBARUはブレーキペダルの後退を抑えるセイフティブレーキペダルによって、そのような負傷を最小限に抑えます。また、フットレスト(リニアトロニック/AT車)やクラッチペダル(MT車)にも衝撃吸収材が使用されており、ドライバーの脚部の負傷を軽減します。
乗員に配慮したSRSエアバッグ
衝突時、エアバッグは乗員が前方にぶつからないよう瞬時に膨らみ、緩衝材となって乗員を受け止めます。SUBARUでは、膨らんだ時の衝撃の強さにも気を配ることで、人を守るためのエアバッグが逆に人を傷つけることがないよう配慮しています。
フロントシートベルト
前席のシートベルトには、さらなる安全性を確保する機能が数多く備わっています。衝突時にプリテンショナーが瞬時にシートベルトを締め、乗員を座席にしっかりとホールド。ロードリミッターがシートベルトの張力を維持し、乗員の胸部の負傷を軽減します。
ダメージを軽減する衝撃吸収設計
追突事故によるムチ打ちを軽減するために。SUBARUのシートは、シートバックとヘッドレストでしっかり首を支えることで過度の後傾を防ぎ、首に掛かる負担を軽減します。また、フロントドアの内張りの一部に衝撃を吸収する素材を使用することで、側面から衝突された際のダメージを軽減。衝突時の頭部への衝撃を緩和するために、天井など車内の内張りにもエネルギー吸収部材を使用しています。
リヤシートベルト
SUBARU車は、すべての後部座席に3点式シートベルトを採用し、乗員の腰部と胸部をしっかりとホールドします。
SUBARUが採用する「水平対向エンジン」は、前面衝突時にはフロア下にもぐり込みやすいだけでなく、衝撃吸収のためのフレームを左右対称かつストレートに伸ばすことができるので、衝突エネルギーを効果的に吸収できるというメリットがあります。キャビン内の各コンポーネントは、柔らかい人体を保護するため衝撃吸収材で作製されています。このコンセプトは、衝突時の大きなエネルギーを受ければ、どんな小さな装置でも凶器になり得るという事実に基づいています。
側面/オフセット衝突・横転
横転時もキャビンを保護するボディ
SUBARUは、鍛え抜かれたサスペンションと低重心設計のおかげで、抜群の走行安定性を誇ります。その横転リスクは基本的に低く設計されていますが、万が一横転したとしても、環状力骨構造の高剛性ボディと衝撃吸収材が、キャビンの変形防止を目指します。また、天井やキャビンの内張り全体に使用されている衝撃吸収材、SRSサイドエアバッグ/SRSカーテンエアバッグ、その他の安全機能も、乗員全員の頭部にかかる衝撃の軽減に役立ちます。
衝撃吸収ピラー/ルーフトリム
運転席や助手席のヘッドスペース周辺の内張りに衝撃吸収構造を使用。衝突時により高い保護性能を実現します。
サイドドアビーム
強化ビームをドアフレーム内に追加することで、側面衝突時のキャビンのねじれを防止し、乗員の安全を確保します。
SRSサイドエアバッグ+SRSカーテンエアバッグ
側面衝突時には、運転席と助手席の側面に搭載されたサイドエアバッグが膨らみ、ドライバーや助手席乗員の胸部や腰部を保護します。横転時や側面衝突時は、カーテンエアバッグが天井の内側から膨らんで、ドライバーおよび助手席や後部座席の乗員の頭部や頸部を保護。カーテンエアバッグは、頭部付近の保護面積が広いため、さまざまな体格や乗車位置に対応します。
側面衝突の際に乗員を保護するため、車両の両側のドア内に剛性の高いサイドドアビームを採用しています。それに加え、新環状力骨構造ボディによって実現された高剛性が、衝突や横転の際にキャビンスペース全体を保護。さらにSRSサイドエアバッグ/SRSカーテンエアバッグと内張り全体への衝撃吸収材の採用によって、キャビン内の乗員の頭部や体の保護を目指しています。
二次被害の抑制
例えば衝突の衝撃でドライバーが一時的に操作不能に陥った場合、対向車線にはみ出してしまうなど、多重衝突による二次被害が発生する可能性があります。SUBARUでは、衝突を検知するとブレーキ制御を行うポストコリジョンブレーキコントロールを採用するなど、万一の事故の際にも被害を最小限にとどめることを目指しています。
歩行者保護
歩行者の脚部の負傷を軽減するフロントバンパー
事故の際に歩行者の脚部にぶつかる可能性が高いバンパーまわりには、衝撃吸収構造を採用。歩行者にかかる衝突エネルギーを吸収し、ひざ関節やその他の部位を保護します。
他者に配慮したクルマづくり
2台のクルマが関わる事故では、通常、小さい方あるいは軽い方の車両が、より大きな衝突被害を受けます。SUBARUは乗員を保護する強固なキャビンを実現するとともに、前面衝突時の衝撃をより効果的に分散させるセカンドロードパスなど、相手の車に対する安全性にも配慮したフレーム構造を採用しています。
歩行者の頭部の負傷を防止する脱着式モジュールフロントワイパー
SUBARUのフロントワイパーは、衝撃を受けるとシャフトが外れるように設計されています。歩行者がクルマのフードに投げ出された場合は、ワイパーの先端による負傷を最小限に抑えます。
世界的に見ても歩行者の死亡事故が多い日本の交通環境に合わせて、SUBARUは「歩行者保護エアバッグ」を国内メーカーとして初めて採用。歩行者との衝突を検知した場合、ピラーやフロントガラス下部といった硬いパーツを覆うようにエアバッグが展開し、歩行者の頭部への衝撃を緩和します。
万一の衝突事故に備え、SUBARUは乗員だけでなく歩行者の保護も目指しています。例えば、水平対向エンジンは直列やV型エンジンに比べて全高が低いため、フロントフードとエンジンユニットとの間に衝撃吸収のスペースを広く確保することができます。これにより、歩行者が頭部を負傷する可能性の高いフード上に投げ出されても、ダメージを軽減することができます。さらにヒンジやフードステーなどの部品も衝撃を軽減する工夫をしているほか、脚部に衝突する可能性の高いバンパー部分も衝撃を吸収する構造を採用。また「歩行者保護エアバッグ」を国内メーカーで初めて設定するなど、あらゆる安全に配慮したSUBARUの安全思想が設計に息づいています。
世界で評価される安全性
SUBARUの衝突安全性能は、世界各国の安全アセスメントで高い評価を受けています。
世界各国で評価されているSUBARUの安全性能
SUBARUの衝突安全性能は、世界各国の安全アセスメントで高い評価を獲得しています。しかしSUBARUは、アセスメントでいくら良い成績をあげても、リアルワールドでお客様に納得していただかなければ意味がないと考えています。実際の事故は予期しない時に予期しない形で起こります。SUBARUが目指すのは、そのような時に確かな衝突安全性能を発揮できるクルマをつくること。これこそがSUBARUの「総合安全」の考え方であり、世界中で獲得した数々の評価は、50年以上にわたる真摯な取り組みの証なのです。
JNCAP(日本国内の自動車アセスメント)
JNCAPは、国土交通省と独立行政法人 自動車事故対策機構(NASVA)によって行われる安全評価で、お客様が安全な自動車を選択できるよう情報を提供するとともに、より安全な自動車の製造を促進するため、米国のNCAPを参考にして導入されました。日本市場で販売されている自動車の安全性を1995年度から毎年評価し、その結果を公表しています。SUBARUは、2011年度より創設された「ファイブスター賞」を多くの車種が獲得しているほか、2016年度にはインプレッサ、SUBARU XVが過去最高得点を獲得し、大賞*1および特別賞*2を受賞。さらに2018年度にはフォレスター*3、2020年度にはレヴォーグ*4、2021年度にはレガシィ アウトバック*5も大賞を受賞するなど、その安全性能が高く評価されています。
*1:2017年度までの評価方法で199.7点(208点満点)を獲得。2017年度までの受験車両で過去最高得点。
*2:特筆すべき安全装備として歩行者保護エアバッグを国産車で初めて採用したことによる受賞。
*3:2018年度からの評価方法で96.5点(100点満点)を獲得。
*4:2020年度からの、衝突安全性能・予防安全性能・事故自動緊急通報装置の総合評価で186.91点(190点満点)を獲得。
*5:2020年度からの、衝突安全性能・予防安全性能・事故自動緊急通報装置の総合評価で185.02点(190点満点)を獲得。
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レガシィ アウトバック2021年モデル★★★★★
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レヴォーグ2020年モデル★★★★★
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フォレスター2018年モデル★★★★★
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インプレッサ2016年モデル★★★★★
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SUBARU XV2016年モデル★★★★★
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SUBARU BRZ2021年モデル★★
※試験車両は米国仕様です。
NHTSA(全米高速道路交通安全委員会)
NHTSAは、お客様が自動車を購入する際の参考となるよう、1979年からNCAP(自動車アセスメント)試験を実施し、自動車の安全情報を提供しています。当初は前面衝突試験のデータが公開されていましたが、1996年(1997年モデル)から側面衝突試験が開始され、2000年(2001年モデル)からはロールオーバー試験も導入されました。衝突試験の結果は、1つ星から最高ランクの5つ星で格付けされます。
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インプレッサ2022モデルイヤー2022 ★★★★★
(総合評価) -
クロストレック(SUBARU XV)2022モデルイヤー2022 ★★★★★
(総合評価) -
フォレスター2022モデルイヤー2022 ★★★★★
(総合評価) -
アセント2022モデルイヤー2022 ★★★★★
(総合評価) -
アウトバック2022モデルイヤー2022 ★★★★★
(総合評価) -
レガシィ2022モデルイヤー2022 ★★★★★
(総合評価) -
BRZ2016モデルイヤー2016 ★★★★★
(総合評価)
※試験車両は米国仕様です。
IIHS(米国道路安全保険協会)
IIHSは、衝突事故による損害(死亡、傷害、物損)の低減を目的とし、研究や評価から消費者や政策担当者、安全の専門家への教育までを行う米国の独立非営利の科学教育団体。2021年安全性評価において「TOP SAFETY PICK」を獲得するには、前面・側面・後面・スモールオーバーラップ(運転席側、助手席側)衝突、ロールオーバー(車両転覆)耐衝撃性能試験のすべてにおいて「Good」、前面衝突予防評価において対車両および対歩行者の両方で「Superior」もしくは「Advanced」、且つヘッドライト性能試験において「Good」もしくは「Acceptable」を獲得することが求められます。さらに、「Good」もしくは「Acceptable」評価を獲得したヘッドライトを標準装備したモデルには、最高評価である「TOP SAFETY PICK+」が与えられます。
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アセント2022モデルイヤー2022 TOP SAFETY PICK+
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レガシィ2022モデルイヤー2022 TOP SAFETY PICK+
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アウトバック2022モデルイヤー2022 TOP SAFETY PICK+
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フォレスター2021モデルイヤー2021 TOP SAFETY PICK+
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クロストレック ハイブリッド
(SUBARU XV)2022モデルイヤー2022 TOP SAFETY PICK+ -
クロストレック(SUBARU XV)
(アイサイトおよび特定のヘッドライト装着車)2022モデルイヤー2022 TOP SAFETY PICK -
インプレッサ
(アイサイトおよび特定のヘッドライト装着車)2022モデルイヤー2022 TOP SAFETY PICK -
WRX
(アイサイトおよび特定のヘッドライト装着車)2021モデルイヤー2021 TOP SAFETY PICK -
SUBARU BRZ2015モデルイヤー2015 TOP SAFETY PICK
※試験車両は欧州仕様です。
EURO NCAP(欧州の自動車アセスメント)
EURO NCAPは、1997年に設立された独立消費者団体によって欧州で実施されている自動車衝突安全試験で、欧州で販売される自動車の安全性を調査しています。試験結果を公表することによって、欧州市場で販売されている自動車の安全情報をお客様に提供するとともに、自動車メーカーに対して、より安全な自動車の開発を促します。2019年安全性能テストでは、「乗員(大人)保護」「乗員(幼児・児童)保護」「歩行者および自転車保護」「安全運転支援」の4分野において安全性能を格付け。2017年にはSUBARU XV、インプレッサが、2019年にはフォレスターが各部門で最高得点を獲得したモデルに与えられる「ベスト・イン・クラス賞」を受賞し、その安全性が高く評価されています。
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アウトバック2021モデルイヤー★★★★★
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フォレスター2019モデルイヤー★★★★★
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インプレッサ2017モデルイヤー★★★★★
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SUBARU XV2017モデルイヤー★★★★★
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レヴォーグ2016モデルイヤー★★★★★
※試験車両は豪州仕様です。
ANCAP(オーストラリアおよび周辺地域の自動車アセスメント)
ANCAPは、1924年に設立されたオーストラリア自動車連盟(AAA)によって実施される安全アセスメント。試験は、オーストラリア各州(ニューサウスウェールズ州、ビクトリア州、南オーストラリア州、クイーンズランド州、タスマニア州、西オーストラリア州)の道路安全局、ニュージーランド政府、およびFIA(国際自動車連盟)の下位組織であるFIA基金によって支援されています。
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アウトバック2021モデルイヤー★★★★★
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フォレスター2020モデルイヤー★★★★★
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SUBARU XV2018モデルイヤー★★★★★
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インプレッサ2017モデルイヤー★★★★★
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レヴォーグ2017モデルイヤー★★★★★
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リバティ(レガシィ)2016モデルイヤー★★★★★
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WRX2015モデルイヤー★★★★★
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SUBARU BRZ2013モデルイヤー★★★★★
●技術や機能の搭載状況は、車種、グレード、モデルライフなどにより異なります。詳しくは各車種の専用サイトをご覧いただくか、販売店にお問い合わせください。
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