地元レストランを支え、住民に愛される野菜豊富な道の駅。
その品揃えからは、
新たなことに挑戦する生産者の姿が見えてきた。

2022.03.07 | #18 Aomori Touring /Day8:EAT「道の駅とわだ とわだぴあ」
食事の間、カウンターを挟んで『カーサ・デル・チーボ』の池見良平シェフと話をした。話すごとに、氏の地元食材への想いが伝わってきた。朝は漁港や市場を巡り、野菜は遠く離れた農園などに通うという。
「手間はかかりますが、自分で行かないと発見がありません。発見がないと、自分の成長もない」
それが池見シェフの信念だった。私はその“発見”の場を、もっと詳しく知りたくなった。聞けば野菜の仕入れには、30km以上も離れた隣の市の道の駅へも通うという。道の駅というと土産物を想起しがちだが、そこには地元生産者が丹精込めて育てた野菜が並ぶという。
青森県 「カーサ・デル・チーボ」キッチンで語るシェフ 池見氏 | SUBARU グランドツーリングNIPPON
翌日も道の駅へ行くというシェフに、無理を承知で同行を願い出た。シェフは快く受け入れてくれた。そして舞台は『道の駅とわだ とわだぴあ』へ移る。
『カーサ・デル・チーボ』から『道の駅とわだ』へは、山道を走る。随所に凍結もあり、約30kmという実距離以上に遠く感じられた。雪化粧の田園を抜け、すくむような急な坂道を抜け、ようやく到着する。
青森県 十和田の雪が残る坂道を走るレヴォーグ(クリスタルホワイトパール) | SUBARU グランドツーリングNIPPON
青森県 雪化粧された田園を走るレヴォーグ(クリスタルホワイトパール) | SUBARU グランドツーリングNIPPON
それは予想以上に大規模な施設だった。内部の野菜売り場も充実していた南瓜だけで7〜8種類はある。リンゴも10種近く。人参も、玉葱も、大蒜も、葉物も。それらを一堂に集めるこの道の駅も見事だが、そのバリエーションからこの地の生産者たちの姿も浮かんでくる。それは新たな品種の作付けであったり、時期をずらした収穫であったりという挑戦だ。その生産者たちの挑戦なくしては、これほど変化に富んだ売り場はなし得ないだろう。
池見シェフはカートを押し、野菜を次々にカゴに入れていく。一見無造作にさえ見えるが、その目は真剣だ。瞬く間に、カゴふたつが満杯になった。
「初めて見る野菜は買うことにしています。帰りの車の中でどう使うかを考える。だからこの移動も大切な時間です」
池見シェフは言った。たとえ雪の時期でも、週に一度は必ずこの道の駅を訪れるという。つまり、池見シェフの手掛ける皿に、この道の駅の野菜が載らぬ日はない。ここで出合った野菜を起点に新たな料理が誕生することもある。それは青森を代表する名店『カーサ・デル・チーボ』の土台を、この地の野菜が支えていることさえ意味するのだ。それは地域の生産者にとってどれほど誇らしく、どれほどモチベーションに繋がる事実だろうか。
「鎌倉の農協連即売所と変わらないラインナップでしょう?」
池見シェフは、まるで自分の秘密の場所を教えてくれる子供のように誇らしげに笑った。その言葉は、この地の野菜に対する全幅の信頼に聞こえた。片道30kmの雪道は、この野菜のためなら何の障害でもない。そんな意思表示に思えた。
道の駅には、次々と客が訪れていた。観光客だけでなく地元住民らしき姿が多い。一流シェフが信頼する品質と、毎回新たな発見があるほどの品揃え。たしかに身近にこんな店があれば、野菜はすべて事足りる。この場所に通える地元住民が心底羨ましく思えた。
青森県 「道の駅 とわだぴあ」で食材を吟味する「カーサ・デル・チーボ」の池見シェフ | SUBARU グランドツーリングNIPPON
青森県 「道の駅 とわだぴあ」で購入した食材を両手に抱える「カーサ・デル・チーボ」の池見シェフ | SUBARU グランドツーリングNIPPON
青森県 「道の駅 とわだぴあ」で購入した食材をトランクに積み込む「カーサ・デル・チーボ」の池見シェフ | SUBARU グランドツーリングNIPPON

DATA

道の駅とわだ とわだぴあ
住所:青森県十和田市伝法寺平窪37-2
電話:0176-28-3790   
URL:https://www.towadapia.com/
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